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「天衣無縫」織田作之助【読書感想文】

今日の読書感想文はオダサクの「天衣無縫」です。

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織田作之助「天衣無縫」

 

天衣無縫とは

 

本来の言葉の意味としては

詩歌などに技巧のあとがなく、自然で美しいこと。

飾ったり気取ったりしないで無邪気な様子。天真爛漫。

 

もともとは昔の中国の昔話からきているのかな?

 

天女の衣は針や糸でつくるものではないから、縫い目などが存在しないという話

 

それがどーなってこーなってこの話になったのか…。

インタビューとかできたらしてみたかったなぁ。

 

 

あらすじ

主人公の政子は二十四になってもまだ嫁いでいない自称醜女ですが、そんな政子にも縁談がやってきました。

その縁談の相手は若いのに爺臭い眼鏡のかけ方をしている男でした。

正直に言えば彼が気に入らない政子でしたが、なんとはなしにその縁談を受けることになりました。

そうして見えてきたのは彼の気の弱いところ、底抜けにお人好しなところ。

そんな彼の悪癖は「NO」とは言えないところにありました。

実は見合いに遅刻、デートにも遅刻、デートの前に「金を貸してくれ」と言われて断ることもできず、

それでいてそのことを政子にいうこともできないから、結果そのデートの支払いは政子がすることになりました。

結婚後もそんな彼が変わるはずもなく…。

 

といった内容。

また女性の気が強く、男がおかしい流れだ!!!

と思ってしまったり…。

でもやっぱりオダサクの文章は読みやすいです。

 

 

わからなかった言葉

ダットサン

日産の自動車のブランドの一つ。

1924年から軍用保護自動車として生産された。

現在では新興国向けとして31年ぶりに作られているらしい。

 

文楽

人形浄瑠璃文楽のこと。

大阪で成立し本拠地とする人形浄瑠璃の系譜。

1955年に文楽文化財保護法に基づく重要無形文化財に指定された。

 

法善寺

大阪府大阪市中央区難波にある浄土宗の寺院。

 

ちなみに法善寺横丁は夫婦善哉などに登場して有名になったから法善寺横丁という名前が定着したらしいです。

PCの予測変換も法善寺ではとまらずに法善寺横丁まで勝手に変換してくれたのでちょっと不思議でした。

 

かき舟

川辺に係留した和船でカキ料理を食べさせる飲食店。

この当時の標準的なかき舟は、板前・仲居・出前持ちなど10人前後の従業員で営業していたらしいです。

 

 

美粧院

美容院の古い言い方。

 

 

感想

またか!また気の強い女性だめ男の話か!

と、思ったのですがどうも夫婦善哉とは違って

ダメ男というよりは変人って感じですね。

でもなんだか「う―ん、あるある」と思ってしまうところが無きにしも非ず。

 

たまにいませんか?

どうして普段は大人しいくせに、変なところで「なんでそんなに大胆なの!?」っていう感じの人。

たまに私自身もあてはまるような…気を付けなければですね。

 

主人公の政子が気の毒でもあり、でも破れ鍋に綴蓋といえそうなところもあり。

自分と同性の主人公、かつ相手の男がかなり変なので

政子のほうに感情移入してしまいますね。

この後政子はどう思ったのか、添い遂げたのか。

それはお話には書かれていません。

でも、なんとなく、添い遂げたんじゃないかなぁなんて思っています。

本当に、悪意はない人ですからね。

うまく彼女がかじ取りできればなぁなんて思ってしまいました。

 

この作品もとても短いのでさらっと読むことができます。

なんといっても今回意味がわからなかった単語がむちゃくちゃ少なかったので!

無教養な私でもすらすら読めたのでほんと感想文向きじゃないかな?

もし私が提出する読書感想文を書くとしたら

 

●このあと政子は添い遂げるかどうか→添い遂げそう。

●添い遂げるとしたら、どんなことに気を付けるか。

●友白髪になって、子どもができたらことの顛末を面白おかしく話していそう。

●オダサクはどういう気持ちで「天衣無縫」というタイトルをつけたのか。

●お金の貸し借りと安請け合いはするもんじゃない。 

 

 

こんなところでしょうか。アフターストーリーを考えるだけでかなり楽しそうなお話です。

 

青空文庫

 

 にも載っているので、気が向いた方は是非読んでみてください。

 

 

なんだかんだいってオダサクの作品好きかなと思います

(まだ短編三つしか読んでいませんけど)

 

ではでは