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本日4月9日は佐藤春夫の誕生日ですね。
小説だけでなく詩に絵画、戯曲、翻訳、紀行文など多彩な才能を発揮した佐藤春夫。
門弟三千人とも称され、その中には井伏鱒二や太宰治など名を馳せた者も少なくありません。
そんな彼の愛したものを紹介します。
佐藤春夫の作品は青空文庫でも読めるものが多くあります。
是非読んでみてください。
私は初めて読んだのがオカアサンだったんですけどちょっと怖かった…。
佐藤春夫とヒモ生活
久しぶりの #文豪雑学
— 冬島@オタク応援ブロガー (@yaya_fuyushima) 2018年4月8日
本日誕生日である佐藤春夫は実はデビュー当初は生活が困窮しており、ヒモ状態だった。養っていたのは当時の恋人で女優の川路歌子。
小説に限らず、絵画、詩と多彩な才能を見せていた佐藤春夫は養いたいくらい魅力的な男だったようです。#佐藤春夫生誕祭
ヒモ…というか同棲当時彼女は18歳だったらしいので
相当甲斐性のある女性だったのでしょうね。
佐藤春夫と細君譲渡事件
佐藤春夫を語る上で外せないのがこれではないでしょうか。
文字通り細君、奥さんを譲り受けたとか、譲り受けてないとかそういう話です。
事の発端は佐藤の文壇デビューの恩人でもある谷崎潤一郎。
彼は佐藤から見ると奥さんをあまり大事にしていないように見えたのです。
佐藤は同情心からいつしか奥さんに愛情を持つようになります。
これを知った谷崎は奥さんを譲り渡すと約束するも、のちに反故。
起こった佐藤が絶縁を言い渡す、と言った流れ。
そのときの気持ちを詠んだのが「あはれ 秋風よ」から始まるさんまの歌です。
さんま、さんま
そが上に青き蜜柑の酸〔す〕をしたたらせて
さんまを食ふはその男がふる里のならひなり。
そのならひをあやしみてなつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎて夕餉にむかひけむ。
あはれ、人に捨てられんとする人妻と
妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、
愛うすき父を持ちし女の児〔こ〕は
小さき箸〔はし〕をあやつりなやみつつ
父ならぬ男にさんまの腸〔はら〕をくれむと言ふにあらずや。
さんまの歌より抜粋
とはいえ数年後に仲は回復したようですが…。
ちなみにこの話を元にした映画も今年の1月に公開されています。
谷崎潤一郎原案 / TANIZAKI TRIBUTE『神と人との間』予告編 2018年1月27日(土)より全国順次公開!
佐藤春夫と佐久
佐久ホテルの歴史は古く、創業されたのは正長元年(1428年)だというから驚きですよね。
かつては戦国大名や高僧、皇室関係者や首相も泊ったことがあるのだとか。
文豪の間でも泊った人は多く、島崎藤村、柳田国男、北原白秋、若山牧水など錚々たる顔ぶれが利用していました。
そんな場所に佐藤が訪れたのは、昭和17年のことです。
この頃には既に人気作家としての地位を確固たるものとしていた佐藤。
宿の主人はそんな彼を厚くもてなしました。
具体的に言うと、佐藤のために専用の部屋を建設したというから驚きです。
佐藤はこの場所でも歌を詠んでいます。
「根越山すそ萩尾花秋は浅間の煙さえ金雲となりゆっさりと上つ毛のそら流れゆく」
佐久市横根の諏訪神社より北東。御代田方面へ向かう道の脇には、塚のある場所があり、佐藤はここから秋の浅間山を眺めながらこの歌を詠んだそうです。
佐藤はこの地の風景や自然をとても気に入ったようで、戦争終結後も昭和28年までこの地に留まり続けたそうです。
佐久ホテルには今も佐藤直筆の歌額が飾られているとのことで…うーん一度行ってみたいものですが…お高いんでしょう??
このお話の出典はこちらから
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良かったら見てくださいね
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